看護師はさまざまな場所で働けるって本当？看護師の可能性を知ろう！

1. 看護師資格の取り方

看護師資格は中学卒業後なら5年一貫性看護学校で学ぶことで得ることができます。また、高校卒業後なら3年間の看護専門学校や短期大学、4年制の看護大学で学ぶことで養成課程を修了し、そのあとに看護師国家試験に合格することで看護師としての資格を手に入れられます。 その後、各養成学校にてさらに必要なカリキュラムを修了し、保健師国家試験に合格することで保健師へ、そして助産師国家試験に合格することで助産師へのステップアップも可能です。

2. 看護師資格を持っていると働ける場所

看護師と聞くと、最初に思い浮かべるのが病院でしょう。現に、厚生労働省の「平成30年衛生行政報告例（就業医療関係者）の概況」によると、看護師資格を所有している人の70.9％が病院、12.8％の人がクリニックに勤めていることがわかります。 また、公益社団法人日本看護協会の「2019年病院看護実態調査」によると、平成30年度の正規雇用看護職員の離職率が10.7％、新卒採用者が7.8％、既卒採用者が17.7％とその離職率は少なくはありません。病院やクリニックで働き続けることが難しかったと諦めるのではなく、ライフスタイルに合わせた働き方を考えていきましょう。

2-1. 訪問看護

高齢化社会になり入院患者数が増加していることから、病院側は早期の退院を促し、通院をさせる方針に変わりつつあります。そのため、完治する前に退院した傷病者は自宅で療養することになります。 こういった方の自宅へ訪問し、主治医の指示に従って医療ケアや療養生活のサポートをするのが訪問看護の仕事です。訪問看護スタッフになるには、訪問看護ステーションや訪問看護サービスを行っている病院に就職する必要があります。

2-2. 介護施設

高齢者介護施設の需要は年々増加しており、それに比例して高齢者介護施設に勤める看護師の需要も高まっています。利用者の体調チェックや服薬の管理など、高度な医療行為をすることはありませんが、医師が常駐していないことが多い介護施設では、看護師が先頭に立って判断をするケースも少なくありません。

2-3. 保育園や幼稚園、児童福祉施設

保育園や幼稚園での健康管理責任者として、園児の健康管理やケガの応急処置などを行います。基本的に看護師1人で対応しなければならないので、介護施設に勤める看護師同様、迅速な判断が必要になってきます。 また、保育の補助も行うこともあるので、子どもと関わることが苦手でなければおすすめの職場となるでしょう。保育園や幼稚園は基本的に土日の出勤や夜勤がないので、ライフスタイルに合わせやすい働き方もしやすい職場といえます。

2-4. 障がい者福祉施設

高齢者介護施設で行うような業務内容と似ており、利用者の医療ケアや応急処置などを行います。医療ではなく福祉を後方からサポートするため、仕事の勝手が少々異なります。しかし、研修制度が充実している施設が多くあるので、馴染みやすい職場といえるでしょう。

2-5. 企業・ホテルやデパート

企業内の医務室や健康管理室で、企業に勤めている人に対して健康相談を行ったり、メンタルサポートを行ったりします。医療行為をすることはなく、平日勤務・夜勤なしと規則的に働けると人気のある職場です。一般企業のほかにも、ホテルやデパートの医務室にて、お客様の応急処置や病院への搬送判断を行います。

2-6. 美容クリニック

診療や手術の補助や医療機器の管理を行うのが主な仕事です。比較的給料が高い職場ではありますが、あくまで医療行為ではなく施術を行う場所なので、商品の営業や接客が必要になる場合もあるでしょう。

2-7. 健診センター・保健所

健診センターは各都道府県市町村にあります。病気を治す医療行為ではなく、病気を予防するための生活指導を中心に行います。なお、健診センターに勤める場合は看護師に合わせて保健師の資格も必要です。 ほかにも、母親教室での妊婦に対しての育児指導や相談も行っているところもあります。そのため、助産師の資格を活かして活躍する方も多いです。

2-8. 献血ルーム

献血ルームでの看護師の役割は採血です。しかし、病院で行っている採血とは異なり、血液製剤を作るための採血になります。 マニュアル通りに対応しないと採取した血液を台無しにしてしまう恐れがあるので、慎重に行わなければなりません。なお、献血ルームの看護師になるには日本赤十字社に就職することが必要です。

3. まとめ